山城ACTレベル:初級 ★☆☆
山城Wレベル:W2 ★★☆


ちょっとはじめに
角牟礼城は、ただの戦国山城というより、もともと修験的な性格をもった山に城郭が重ねられたように感じられる場所でした。
今回は、中腹の駐車場を利用しましたが、麓から歩いて登ると、途中で不動明王を経由し、そのまま本丸へ至る流れになる。そのまま本丸に着いた時、強い達成感よりも、落ち着いた感覚が残ると予想される。
実際、この城は島津の猛攻にも耐えた堅城として知られています。
山城ウェルネス
山城ACTレベル:初級 ★☆☆
標高576mの独立丘陵上にありますが、三の丸駐車場が城域直下にあり、本丸までは約0.5kmほどの短い登りです。ここは数値を推測で置きたくないので、累積標高差は未計測としますが、体感としては短時間で主要部に達しやすい城です。
石段の段差と雨後の滑りやすい箇所に気をつければ、山城ビギナーや中高年の方でも歩きやすい負荷感のため、ACTレベルは初級(★☆☆)としました。
山城Wレベル:W2 ★★☆
登り始めの竪堀群、穴太積みの石垣、井戸曲輪、山頂の神社と不動尊、本丸周辺の開放的な眺めまで、「場の表情」が短い動線の中で次々と切り替わっていきます。
歩き終えたあとも、石垣の折れや山頂の雰囲気をふと思い返したくなる余韻の深さから、山城WレベルはW2(★★☆)と判断しました。
主なルート
・三の丸駐車場 → 竪堀群 → 穴太積み石垣周辺 → 井戸曲輪 → 山頂神社・角埋不動尊 → 本丸・大手門周辺を周回
累積標高差と所要時間
累積標高差:未計測 / 所要時間:観察しながらでおおむね30〜40分
出典・参照元:
玖珠町教育委員会 現地案内板/文化財指定資料
アクセス・駐車場
登山口:角牟礼城 三の丸駐車場(城域直下)
駐車場:普通車可/舗装/案内板あり
現地レポート


日本史の授業で「一万石以上は大名になる」と学んだ記憶がありますが、来島家はそれが許されなかった、と案内板に書かれていました。

下から見上げると標高は高いですが、三の丸に駐車場があるので、そこまでスムーズに上がれます。ここの石垣だけでもテンションが上がりますね。当日は大雨の翌日だっただけに、芝生も生き生きしていました。
入ってすぐの竪堀

三の丸から竪堀が3〜4本走っています。それを横目に、目当てはこちら。
このあたりでは珍しい穴太衆による「穴太積み」
ここがみどころですよ。

滋賀県坂本を拠点に活動した穴太衆による「穴太積み」。野面積みを中心とした、ゆったりとした反りが特徴です。
穴太積み(あのうづみ)とは、滋賀県大津市・穴太(あのう)集落の石工集団が発達させた、自然石をほぼ加工せずに組み合わせる石垣技法のこと。見た目は乱れたように見えても安定性が高く、安土城・大阪城など多くの城で採用された、と説明されます。

この折れ!が良いです。テンションが上がります。

これは、阿蘇周辺で採取される溶結凝灰岩ではなく、角牟礼城の石材は安山岩質に見えます。
そのため自然石の形状を生かす施工がしやすく、結果として、加工を抑えた石積みが成立しやすかった可能性もありそうです。

安土城の黒金門正面と似た雰囲気
「THE野面積み」といった感じで、滋賀や岐阜らへんの山城のイメージです。大分で見られるのはラッキーです。滋賀の安土城(黒金門正面の石垣)と比べてみると、雰囲気の近さが分かりやすいと思います。
井戸曲輪


井戸曲輪には今でも水が湧いています。
大手門周辺


大手門跡とのこと。登り口は他にもあるようですね。
神社なのに角埋不動尊を祀る神仏習合の形
個人的なみどころですよ。神社が。



どうみても、不動明王に見えます。スペースの割に大きくて、もっと場所が欲しいところ。
お顔も特徴的で、一度見ると忘れられない感じです。脇侍も独特で、どうして横を向いているのか気になります。もう一体あるのかな。
この仏像は寄木造のように見えます。寄木造は11世紀後半以降に普及した技法なので、少なくとも平安後期以降の制作である可能性がありそうです。
鎌倉期あたりの作かもしれないなあ。
なぜ、神社なのに不動明王が??
神仏習合の流れを感じさせる配置で、興味深いものが見られました。
近くの国東半島は、六郷満山に代表される神仏習合文化圏として知られ、その影響が周辺地域にも及んでいた可能性はありそうです。そうした背景を踏まえると、この造形が残っていることも自然に感じます。
本丸へ



山頂ですね。角埋山の角牟礼城、ややこしい表現です。
この城の概要
角牟礼城(つのむれじょう)は、大分県玖珠郡玖珠町の角埋山(標高577m)山頂に築かれた山城で、続日本100名城の一つです。
鎌倉時代(弘安年間)に森朝通により築かれたと伝わり、戦国時代には大友氏の重要拠点として改修され、豊薩戦争で島津軍の猛攻を耐え抜いた堅城として知られます。
現在は国指定史跡で、穴太衆による野面積みの高石垣、竪堀、井戸曲輪などが良好に残り、三の丸駐車場から短時間でアクセス可能な人気の山城遺跡です。
この山城の魅力|3つのポイント
① 体験価値(ウェルネス)
駐車場から短時間で山上へ達し、石垣や竪堀が続く静かな散策リズムを味わえる山城です。無理のないアップダウンの中で、自分のペースを保ちやすく、「ちょうどいい負荷感」で歩けるのが特徴です。
② 遺構の固有性
石垣と竪堀群が近距離で連続し、「石垣×土の防御構造」をコンパクトに見比べられます。山頂近くの井戸曲輪には今も水が湛えられ、城の生活の気配を現在に伝えています。
③ 景観・地形の固有性
角牟礼山の独立丘陵の上に城域が広がり、周囲の山並みと町並みを包むような立体的な眺望が楽しめます。晴れた日には耶馬渓方面まで見渡せ、石垣越しに風景を切り取るような視界の抜けが印象的です。
周辺観光(地域共鳴)
せっかく耶馬渓周辺まで来たのですから 豆岳珈琲

さて、管理者は、実は珈琲にも詳しかったりします。東京に「堀口珈琲研究所」というスペシャリティコーヒー豆専業のお店があります。
その堀口さんの一番弟子の女性が、当時、能登半島の最先端で開業されました。北陸では有名店です。
名前は「二三味珈琲」というお店で、管理者は能登半島勤務時代にご縁があり、2年間ほどこちらで珈琲豆の修行をしておりました。こちらの店舗はビーンズショップで、珈琲豆を煎るための小屋店舗です。
ですので業務内容は、「ピッキング」「テースティング」「抽出業務」「袋詰め作業、配送作業」「店舗接客」など、一連のカフェ業務を経験させていただきました。
その東京の堀口珈琲にて勤務されていた方が、能登の「二三味珈琲」を経て、大分の耶馬渓で「豆岳珈琲」というお店を開業されたのでした。

まー、スゴイ場所にあります。能登半島の「二三味珈琲」も辺境の地にありますが、「豆岳珈琲」も引けを取りません。

突然訪問しましたので、「え!!」という感じでした。それは当然。


2016年時点では、珈琲とケーキを提供するお店ですが、この珈琲は抜群に美味しい。懐かしい味でした。
免責
本記事は、現地での観察メモをもとに整理し、筆者なりの解釈を加えた記録です。史実の正確性を保証するものではありません。また、整備状況・所要時間・交通手段・施設情報等は変更される可能性がありますので、訪問の際は必ず最新情報をご確認ください。



コメント