宮崎

【宮崎県】都於郡城 土で作った南九州型ハイブリッド城郭 伊東マンショ

基本情報

 形態:南九州型城郭
 史跡指定:国指定史跡
 城の整備:駐車場 大規模
 所要時間:30分 
 訪問日:2016年7月

駐車場 アクセス

縄張り図 現地看板

前から気になっていたこのお城。アクセスは超簡単なのですが、なんといっても、この空堀の大規模さ
同時に、独特の作り方をしていると感じました。

地質を確認 堆積土だが、「南九州型」というハイブリッド城郭

ちょうど矢印のあたりは、「段丘堆積物」とのこと。具体的には、本丸跡の発掘調査では

”法面の下半分が砂か小礫 を含んだ砂礫層であることが判明した。
これは、三財原段丘堆積物 と言われているもの”

西都市埋蔵文化財発掘調査報告書第32集 都於郡城跡発掘調査概要報告書 I2002 宮崎県西都市教育委員

とのことです。

引用元:産総研地質調査総合センター,20万分の1日本シームレス地質図V2(地質図更新日:2022年3月11日) より山城渡りQが加筆・修正したものである (スマホで拡大可能)
山城Q
山城Q

!?シラス台地じゃないんだ

引用元:産総研地質調査総合センター,20万分の1日本シームレス地質図V2(地質図更新日:2022年3月11日) より山城渡りQが加筆・修正したものである (スマホで拡大可能)

シラス土壌(ピンク 火砕流帯)ラインは、もっと下のようです。ざっくり宮崎市周辺まででしょう
都於郡城周辺は、泥岩や河川堆積物が占める様子。ということは、南九州型城郭を土で作ったという
ハイブリッド型城郭ということになるのではないでしょうか。

城域に入る

本丸と二の丸の間の「大規模空堀」

確かにスゴイ!空堀というよりも、普通に通路。切岸も高く、なんとも独特ですね。ちょっと土壌が気になったので調べてみました。すると、

二ノ丸

興味深いのは、この見事な土塁ですね。2mぐらいあります。シラスだとここまで盛り上げられないでしょうけど、土壌なら出来る。

この二の丸を維持管理するのって、たいへんでしょうね。広いので草刈もたいへん。

二ノ丸から空堀を眺める

上から見てみても、なかなかの堅城だと分かります。登ることはできませんしね。この高さ。全国屈指でしょう

西ノ城跡

眺望

土壌を確認 

このあたりの作りも、シラスではなく完全に土壌ですね

伊東マンショってここの人だった

何よりも「天正遣欧少年使節の伊東マンショ」は、ここの伊東だったことも初めて知りました。

個人的には、土で作った「南九州型」ハイブリッド城郭だったという事実は、なかなか興味深かかったです。

・本丸と二の丸の間の大規模空堀が目を引きます

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