福岡

【福岡県】怡土城 あの吉備真備が築城した中国式山城と戦国山城が合体 戦国編

基本情報

 形態:山城 (怡土城:中国式山城 高祖山:戦国山城)
 史跡指定:国の指定史跡
 標高:416m
 城の整備:登山道あり 高祖神社→高祖城ルートは、急登覚悟
 所要時:1周すると4時間ぐらい掛かります
 訪問日:2023.3

駐車場 アクセス

高祖神社の駐車場を使うことが出来ます。トイレも完備。しかしこの場合は、高祖神社→高祖城を目指すことになりますが、かなりきつい登山となるため、体力を消耗します。

ロープ場あります。ですので、時間に余裕があれば、

老松神社(高来寺)に数台停め、第五望楼側から登った方が楽しく登ることが出来ます。

地質 周辺環境

分岐点 ここから戦国ルートが始まる 

ここが一つの分岐点です。ここで降りる方も居ると思いますが、ここからガラッと雰囲気が変わります。実際、戦国時代の再活用もこの辺りからではないでしょうか。

戦国 城域に入る

突然、現れる切通群

分岐点を越えるとまず、このような切通道が現れます。これまでの古代山城は、土堤状歩道の上を歩く感じでしたが、雰囲気が違います。いつもの中世戦国山城です。

突出部 見張り台?3

引用元:国土地理院ウェブサイト(当該ページ)を当ブログ管理者Qさんが加筆修正したものである

再び、ルートを外れ直進します。

すると突出部の見張り台?3につきました。この他の写真が無かったのですが、ここも見晴らしが素晴らしいです。

土塁道

土塁は西裾部の南北2kmだけだと思っていましたが、分岐点から第一望楼間にもあるようです。ここは、人が通った形跡はありません。

円形砦跡?

引用元:国土地理院ウェブサイト(当該ページ)を当ブログ管理者Qさんが加筆修正したものである

丘の上に看板が立っていますが、この場所は、突き出た「第一望楼」の手前の三方向拠点になります。ちょっとしたひな壇も確認できます。

一方には、堀切もあります。防備は堅いです。

第一望楼

突出部にあります。展望も良く、博多湾が良く見えますし、まさに「第一望楼」と言う感じがします。

山の文字

両側堀切

さて、この辺りからやや中世臭がし始めます。

山城Q
山城Q

いつもの感じ

と感じました。しっかり作られている両側堀切。ここら辺から「高祖城」の城域に入ると感じました。

奇岩 花崗立岩 巨神兵化石(?)

こんなの

山城Q
山城Q

ってあります?

これは、宮崎駿映画「ナウシカ」に出てくる「巨神兵」化石。いつの世紀のものでしょうか
もしくは、アニメ「機動戦士ガンダム」に出てくるマ・クベ大佐専用モビルスーツ「ギャン」の頭部にも見えます。

いつもの感じ

途中、平坦地があったり

虎口があったりと、もはや古代山城の雰囲気はしません。中世山城です。

高祖城 下ノ城

高祖城の下ノ城に到着。googleMAPでは、この「下ノ城」と「上ノ城」の位置が微妙にずれていますので注意が必要。ここで休憩が出来ます。

道順としては、高祖神社側からの登ってきた際の分岐となります。

広い曲輪があります。先端に行くと、さっき通ってきた通路が下に丸見えでした。狙い撃ちにされますね。

新たな望楼?

ここに楚石があります。この規模でしたら、もしかしたら、ここにも望楼があったのかもしれません。場所的には、やや内陸部になりますが。

脇の道をそれて、上ノ城へ

強烈な存在感 大老木

この木を見たとき、ちょっと怖かったです。もだえ苦しんでいます。

相当年季が入った老木に見えます。この穴といい腐っている部分と言い、山城巡りをしている時の個人的な楽しみは、こういった巨木に出会えることです。だいたいあります。

この木は、周辺とは明らかに異質。

高祖城 上ノ城

石垣というか石積み

主郭部への途中の平坦地にあります。石垣と言ってもこの程度でしょう。

主郭部

ようやく山頂に到着。振り返ると絶景が!方向的には、福岡県西区の方面でしょう。すぐそこにあるように見えます。そこには楽しい大都会があるのに、私はいったい何をやってるのでしょうか。

至る所にこのような瓦の破片が転がっています。これは、ここにあった施設は瓦葺の屋根だったということだと思います。ここは、かなりの高所なので運ぶのたいへんだったと思います。

虎口

眺望

標高500M級ですので、遠くまでよく見渡せます。ちょっと曇って来ました。

昼食 

本日は、登山スタイルですので、昼食持参。ガッツリ食べる方もいますが、私は行動食程度です。

しかし、おにぎりを車内に忘れるという痛恨のミスを犯しましたが。本来ならカップラーメンミニの残り汁に、白おにぎりを入れて食べるのが

山城Q
山城Q

サイコー

なんですけど。

そして下っていきます。これは、登りですとかなりの急登。

一ノ坂 礎石群

そして、分岐から急な下り坂を下って来ました。逆に、こちらからのルートから登るのはかなりの体力の消耗が予想されます。できれば、私が来た「高来寺ルート」をお勧めします。

参考文献:
再検証!糸島市 雷山神籠石と怡土城 第7回伊都国フォーラム (2024)

気づき 

今回、実際4時間を掛けて一周しました。さすがは、古代山城トップくらすの巨大さ。事前調査通りのタイムでしたが、ちょうど良い登山で、このブログのテーマとしている

を感じることが出来る素晴らしい山城でした。個人的な感想としては「見張り台1」が最も重要なポイントだと思えます。

合わせて訪問したい 伊都国歴史博物館

怡土国の情報や、周辺の情報をしっかり確認して登城すれば、いかにこの地域が大陸の文明を取り入れていた「先端地区」だったかが分かります。入場料も安く30分もあれば十分見られますので、お勧めします。

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