掩体(えんたい)って何?
「掩体(えんたい)」とは、戦闘機の格納庫のことです。ここ高知龍馬空港には、かつて「旧高知海軍航空隊」の飛行場がありました。この飛行場をつくるのに、三島村263戸1500人が強制的に移住させられたとか。
なんでも資料によりますと、当時中型15基、小型9基、W型17基が存在し、屋根がなく擁壁のみのもの、土で造られたもの、木や竹、鉄筋コンクリート製のものがあったそうです。
掩体自体は、日本全国にあります。
千葉県 茂原市 11基 匝瑳市 4基
大分県 宇佐市 10基
高知県 南国市 7基
北海道 根室市 6基
ここ高知県の掩体群は、なんと言っても景色が最高。「静」の田園風景と、「動」の掩体建築物が見事にマッチしており、日常風景に溶け込んでおります。
かつて、ここに飛行場がありました
案内看板によると、ここ高知海軍航空隊は、偵察搭乗員の実技教育を行う養成場だったようです。練習機は「白菊」。
5号掩体
公園整備されいつでも見学ができます。
1号掩体
他の6基は東向き、南向きなのに対して、この掩体は西向きとなっています。理由は不明。機銃掃射を受けた際、ラインに入らないようにしたためでしょうか。アメリカ機の機銃掃射を受け、60か所の弾痕があるようです。(私有地だから入れないですが)
3号掩体
ご覧の通り、ツタに覆われた特徴的な掩体。雰囲気があって良いです。県道のすぐそばなので目に付きやすい。
4号掩体
特に、おススメ
これが、一番のお気に入り。非常に大きく、存在感がスゴイです。大きい建造物は、なぜこうも惹かれるんでしょうか。しかも、大きく開いた入口はまるで「鳥」を思わせるようで、現代アートのようです。国内最大級!!
幅44m、高さ8.5m、奥行き23mという特大掩体。巨大。かつては、双発大型機が収納されていたとのこと。何が入っていたのでしょうか。ちょっと調べてみますと、
十八試陸上攻撃機「連山」
全 長 22.935m 全 幅 32.540m 全 高 7.200m
ギリギリ?
十三試陸上攻撃機「深山」
全 長 31.015m 全 幅 42.135m 全 高 6.130m
長すぎる?
一式陸上攻撃機
全 長 19.970m 全 幅 24.880m 全 高 4.900m
ちょうど良い
メジャーどころで、一式陸攻あたりでしょうか
なんと、鳥の模様が
これは、素敵なサプライズ。全くの偶然。太陽に照らされてこの「鳥」のような紋様は、飛行機の格納庫だけに、アートの世界。見てるだけで、気持ちが軽くなります。良いです。
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