福岡

【福岡県】益富城 途中で散策を諦めるほどの超巨大城郭 

山城ACTレベル:初級 ★☆☆
山城Wレベル:W2 ★★☆

この山城の魅力|3つのポイント

① 歩き始めから規模が伝わる
駐車地点付近から曲輪が続き、移動しながら段階的に城域へ入っていきます。

② 観察対象が多く、区切りが作りやすい
枡形虎口・土塁・竪堀など、道沿いに要点が現れ、歩く→止まるの切り替えが起きます。

③ 「山城満腹」になりやすい密度
見どころが多く、全部を追うより「今日はここまで」と区切る方が整いやすい城域です。

現地レポート|ルートと見どころ

現地案内看板

周辺の地質は図の通り。現地では、石材の種類や積み方の違いが目に入ります(成因や理由の断定はしません)。

移築された「益富城大手門」

https://www.google.com/maps/embed?pb=!1m18!1m12!1m3!1d6650.088077008492!2d130.72195843791837!3d33.55223210998192!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m3!1m2!1s0x35417bf0296c11cb%3A0x912d799b59702d0c!2z5bGx6ZaAKOaXp-ebiuWvjOWfjuenu-evieWkp-aJi-mWgCk!5e0!3m2!1sja!2sjp!4v1665062245979!5m2!1sja!2sjp

登城前に、移築門を確認できます。立ち寄りは短時間で十分です。黒田六端城の一つ「益富城」。規模が大きく、見どころが散在します。途中で「山城満腹」になり力尽きました

【福岡県】鷹取山城 標高900mから600mを見下ろす絶景の城内 | 山城って楽しい 
基本情報  形態:山城 標高:633m 難易度:城跡まで片道1時間30分程度     福智山までなら片道2時間半程度 訪問日:2019年2月 駐車場 アクセス 引用元:国土地理院ウェブサイト(当該ペー...
【福岡県】松尾城 黒田六端城 石垣セットが山頂に置かれた感じ 英彦山を望む | 山城って楽しい 
基本情報  形態:山城 史跡指定:県指定史跡 城の整備:駐車場完備 実際の登城は5分程度 難易度:初級 訪問日:2019年2月 駐車場 アクセス 縄張り図 現地看板 城域に入る 駐車場からすぐです。1...

主要部は道沿いに追える一方で、全部を回ると情報量が多くなります。

標高は200m弱。駐車地点付近から城域の広さが伝わります。

別曲輪跡

別曲輪跡。

上がると碑があります。

二ノ丸枡形虎口

二ノ丸の枡形虎口。形状は写真の通りです。

説明板があり、現地で確認しやすいポイントです。

白米流し(山城あるある)

現地で案内されることの多い話題です。

本丸

本丸跡はコンパクト。石積みや段差を見ながら回れます。

眺望

眺めは写真の通りです。

本丸付近の頑固な防備 虎口 畝状竪堀 櫓跡

虎口や堀の連続があり、歩きながら観察が続きます。

枡形の造りを確認できます。

本丸裏の畝状竪堀群

北側に畝状竪堀がまとまって見られます。

馬屋跡(秋月氏の旧城?)

馬屋跡まで降ります(往復で歩行量は増えます)。

石積みの見え方や段差の作りが変わる場所があります(時代等の断定はしません)。

さて、本丸入口に戻ってきましたが広すぎて全ては追い切れません。区切って回るのが現実的です。

【図解】超巨大な城郭 数多くの出丸配置

引用元:国土地理院ウェブサイト(当該ページ)を当ブログ管理者Qさんが加筆修正したものである(スマホで拡大可能)

回遊しながら位置関係を照合した図です。なんという曲輪の数!!道沿いでも遺構が多く、集中の配分が必要になります。

本丸近くの別曲輪など。

土塁が続きます。

北側の斜面側に竪堀群が見られます。

整備された広い区間もあります。

途中で石切り場のような地点が見つかります(用途等の断定はしません)。

従来の駐車場北側にある大規模連続竪堀

https://www.google.com/maps/embed?pb=!1m17!1m12!1m3!1d1040.219762012485!2d130.75415214122185!3d33.54715454273926!2m3!1f0!2f0!3f0!3m2!1i1024!2i768!4f13.1!3m2!1m1!2zMzPCsDMyJzUxLjEiTiAxMzDCsDQ1JzE3LjAiRQ!5e1!3m2!1sja!2sjp!4v1676639591701!5m2!1sja!2sjp

本丸近くの駐車スペースとは別に、奥側にも駐車場があります。北側斜面の竪堀群は、見える範囲で十分に密度があります。

巨大すぎて、見どころ満載なため、途中で「山城満腹」になる

志祇神社

入口付近の志祇神社。登城前後の短い立ち寄りに向きます。

山城ACTレベルと山城Wレベル

山城ACTレベル:初級 ★☆☆
車道歩き中心で取り付きが近く、登りの負荷は大きくありません。広さはありますが、道沿いに回れば成立します。

山城Wレベル:W2 ★★☆
歩く→観察→移動の切り替わりが連続し、途中で「区切る」判断が入りやすい構成です。余韻は静かに残り、整って帰れます。

主なルート
駐車地点付近 → 城域へ(道沿いに回遊)

  • 二ノ丸枡形虎口 → 本丸周辺
  • 本丸裏の畝状竪堀群(見える範囲で)→ 戻る

累積標高差と所要時間
累積標高差:未計測(標高189m)/ 所要時間:現地行動 約2時間/ 所要時間:現地行動 約2時間

この城の概要

益富城は、曲輪が広く連なり、虎口・土塁・竪堀などの要素が道沿いに点在する山城です。図解の通り回遊範囲が広く、要点を絞ると歩きやすい構成になります。
出典・参照元:現地説明板/図の注記参照。

地質 周辺環境

引用元:産総研地質調査総合センター,20万分の1日本シームレス地質図V2(地質図更新日:2022年3月11日) より山城渡りQが加筆・修正したものである (スマホで拡大可能)

アクセス・駐車場

記事内の地図位置周辺に駐車スペースがあります。原文では本丸近くに駐車し、奥側に本来の駐車場がある旨の記載があります。現地状況は必ず確認してください。

まとめ

益富城は、道沿いでも遺構密度が高く、切り替えを重ねながら回れる城域です。全部を追わず、要点だけ拾うとW2らしく整って終われます。

免責

本記事は個人的な踏査記録に基づき、歴史・成因等を断定するものではありません。訪問時は最新の現地情報を確認し、無理のない行動を前提にしてください。

コメント