はじめに
アーノルド・J・トゥインビー の 格言
「12,13歳までに、神話を学ばなかった民族は例外なく滅ぶ」
20世紀を代表するイギリスの歴史学者
アーノルド・J・トゥインビー
この格言については、言った言わないの論争はありますが、管理者としては真実であり、非常に的を得ていると思います。今回のブログは、非常に中身の濃い内容となります。しかし、調査をまとめ上げるのに足掛け約10年間、掛かっています。
急速な人口減少に加え、地方での伝承や文化継承が課題となっておりますが、このような形で、半永久的に残すことは、地域住民や自身のアイデンティティの確認にはとても必要なことです。
そこで、いくつかの疑問が出てくる
いろいろな疑問が・・・
- そんなに簡単に地頭に就任することが出来たのか
- なぜ、城を築き、寺を拡張する必要があったのか
- そもそも財力はどこから?
ちょっと、背景を調べてみよう
時代背景はどうだったのか
「14世紀の半ばから末まで50余年間、南北朝内乱の時代」という。
鎌倉時代と室町時代の中間にあたるが、広義の室町時代に含まれる。 通常、1336年(延元1・建武3)足利尊氏が北朝の光明天皇を擁立し、それについで後醍醐天皇が吉野に移り南朝を開いた時期をその始期とする。
二つの政権により国が分裂し、頻繁に争っていた時代
時は流れ、三代将軍 足利義満の時代へ
室町幕府 三代将軍 足利義満が絶大な権力を発揮していた時代
これは、もしかすると
那須定守は、室町幕府の武士だったのではないか
という仮説を立てました。だから、長野(長瀬)に来たと伝わる時期に、短期間でいろいろと行うことが出来たのではないかと考えました
では一体、どうしてこのような場所に那須定守はやってきたのか。何か理由があるはず。
敵か味方か 愛洲氏と山本氏
周辺の状況を調べていく中で、頻繁に出てくるのが三栖地区一帯を治めていた「愛洲氏」と南方の市ノ瀬周辺を治めていた「山本氏」の存在。非常に強力な地元の武士団で互いに連携していたようでした。
「愛洲氏・山本氏」は、三栖王子周辺から一ノ瀬王子周辺まで支配をしていたようです。
特に「愛洲氏・山本氏」については下記を参照。だいたいこのような感じだと思います。
旧南朝忠臣 愛洲氏 山本氏 北朝方への徹底抗戦
南朝吉野朝廷の忠臣で、北朝室町幕府に反する一大勢力であった
那須定守が来た頃の周辺情勢
そもそも那須氏って??
那須氏を世の中に広めた一番の立役者は、なんと言っても
での、那須与一の見せ場
この辺りまでは、歴史の教科書にも出てくる有名な話ですので、ご存じの方も多いはず。
その後は、どうなったのだろう?
というわけなのです。そこで、当ブログでは、那須氏本家筋「福原家系図」を参考に考えてみました。
足利家 畠山家 那須家 の関係とは!?
しかし、那須家が北朝室町幕府、足利家の家臣と仮定するならば、この三者は一体どのような関係だったのを整理する必要がありました。
畠山氏は、鎌倉幕府や室町幕府側の武士団だった
というわけですね。では、そこに那須氏はどのように絡んでくるのかを調べてみました。
「鎌倉公方」を中心とした畠山氏と那須氏の関係が見えてきました。
那須定守は、北朝室町幕府方の武士だと考えて間違いない
≪訴求点≫「交易に強い」那須家
那須家は、「那須与一」が注目されがちですが、関東では代々の政権に近い名家であり、
「交易にも強い一族」
であったようです。そのネットワークは、東北~関東・鎌倉~滋賀~京都、そして、南は熊野、四国の香川や徳島、冒頭に出てきた岡山の井原市、そして九州の椎葉村に至る可能性があります。
これら地区には「那須与一」「那須氏」にまつわる関連史跡や伝承があるのです。
莫大な富を生み出す熊野古道
足利義満は、無類のお金儲けが好きな将軍
「南北朝合一」を果たし、有力守護大名の勢力を押さえて幕府権力を確立させ、日明貿易で莫大な富を築き、金閣寺を建立して、北山文化を開花させるなど、室町時代の政治・経済・文化の最盛期を築いた。そんな足利義満が「熊野古道」という存在が莫大な富を生むことなど知らないはずがない。
那須与一 と 那須定守 の年代ギャップ
この両者の間には、約200年という時間の隔たりがあることがわかりました。同一人物ではないということはお分かりいただけるかと思います
ここまで分かってくると
かなり状況整理が出来ました。
北朝室町幕府 南朝吉野朝廷 熊野三山勢力 の三者勢力が入り乱れる利権がらみの場所が
だっとということ。この場所を中心に激しい攻防戦があったということです。
そこで、今回、
での、「AI画像生成機能」を活用し、PowerPointのデザイナー機能を使い「一本の物語」を起こしてみました。よろしければ、そちらもご覧ください。
≪新説≫ 那須与一 と 熊野古道 定守伝 ~紀州那須氏の興亡~ 上
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