基本情報
形態:山城
史跡指定:国指定史跡
標高:524m
城の整備:駐車場 登城道
所要時間:1時間
訪問日:2013年4月
駐車場 アクセス
これまで、代表的な武田流築城術を観てきました。見ごたえがあり非常に良く考えられたもので、
無駄がない
と感心するばかり。かなり作り込まれており、改修に改修を重ねたことが見て取れます。そんな武田流築城術の最後の山城が新府城だということで、やって来ました。
縄張り図 現地看板
城域に入る
東出構 西出構
ここですよね。出構(でがまえ)。これはどのような意味があるのでしょうか。鉄砲櫓だの堀の水位を調整する施設だの未だに謎のようです。しかし、武田家の最新縄張りで「意味がない」ものはないと思います。
横矢的な意味もあるのでしょうか。乾門までは少し距離はありますが。長い空堀でこのような場所を丸子城で見たことがありますので、障害施設だと思います。
武田八幡宮に続く階段
この階段は、後世の後付けとなるでしょう。これがあるので、一気に本丸まで登りやすいのは間違いないです。
本丸跡
これは戦国庭園??
本丸から下っていきます
大手枡形虎口
気付き
ここまで写真で紹介してきました。実は、あんまり解説を入れておりません。実は、見学をしていて、何かワクワクするものを感じることできませんでした。武田と言えば、要害山城のように「作り込まれた城」というイメージが強いのですが。
実際に、登城してみて感じることもあります
この新府城は、武田の最新鋭の山城らしく、だいたいの大枠では完成しているのでしょうけど、何か作り込み甘いと感じました。例えば、
土塁や切岸が低い
などです。また、この大枠では完成しているという感覚も、本城ならではのモノでもあるのですが、この新府城は、どのような支城ネットワークを築いていたのか不明です。
調べてみたところ、この地図を見てみても、西側は七里岩という大きな崖で防備は万全。また東側にも川があり、街道を抑えるには絶好の位置だとは思いますが、北にあるのは「能見城」程度で、本城を支えるには心もとないと感じます。つまり、この新府城は、城としての機能は
未完成
ということに尽きるのではないでしょうか。武田勝頼公は、どのようなシステムを考えていたのでしょうか。興味深いところです。
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