山城ACTレベル:中級 ★★☆
山城Wレベル:W2 ★★☆

この山城の魅力|3つのポイント
① 体験価値(ウェルネス)
登りは約20分。短時間でもほどよい負荷がかかり、歩くリズムが自然に整っていきます。尾根に出た瞬間に視界が開け、呼吸が深くなる“切り替わり”を味わえる山城です。
② 遺構の固有性
二の丸・本丸の周辺に横堀や変形土塁がまとまって残り、防御線の連なりを追いやすい構えです。整備域と未整備域の差もあり、場所によって“廃城の気配”が濃く残ります。
③ 景観・立地の固有性
尾根筋に乗った城域は、地形の流れに沿って遺構が並ぶため、歩きながら「地形と縄張りの一致」を体感しやすいのが特徴です。入口付近の岩の表情も印象に残ります。
遺物(!?)発見
※場所の詳細は伏せますが、見学中に気になるものがありました。


鍬のようにも見えますが、由来は分かりません。いずれにせよ、持ち帰らず、元の位置に戻しています。
現地レポート|ルートと見どころ

駐車場付近から登城口へ。ここから山頂部まで、だいたい20分ほどの登りです。


途中で視界が抜け、空気感が変わるタイミングがあります。ここからが城域の入口です。
二の丸・本丸



山頂部は整備されていて歩きやすく、地元の利用もある雰囲気です。ここを起点に、横堀や土塁帯を辿っていきます。
変形土塁



この一帯は土塁と横堀が近い距離でまとまり、観察しやすいのが魅力です。形の“癖”があり、歩いて追うほど面白さが出ます。



「まだ続くのでは?」と思わせる伸びがあり、城の骨格を線で捉えられるタイプです。
藪の中はパラダイス
未整備側に少し入ると、手が入っていない分だけ輪郭が濃い場所があります。


整備域とは違う“廃城らしさ”があり、観察の密度が上がります。無理のない範囲で、足元と藪の状況を見て判断してください。
山城ACTレベルと山城Wレベル
山城ACTレベル:中級 ★★☆
標高318m、往復約1時間でまとまる一方、登り口付近にやや急な斜面があり、足場の注意が必要です。
横堀・土塁の観察ポイントが多く、歩行中の起伏変化もあるため、体感負荷は“初級より一段上”になります。
短時間で達成感を得やすい構成から、中級(★★☆)としています。
山城Wレベル:W2 ★★☆
登り→尾根での開放感→遺構帯の観察、という流れがはっきりしており、気分の切り替えが起きやすい城です。
整備された山頂部の“明るさ”と、藪側の“廃城感”のコントラストが、集中のスイッチを作ります。
深い没入(W3)というより、短時間で整うタイプとしてW2(★★☆)に位置づけます。
主なルート
- 登城口 → 二の丸・本丸(約20分)
- 本丸周辺(横堀・土塁の観察)→ 下山
累積標高差と所要時間
累積標高差:180m前後 / 所要時間:往復 約60分(目安)
この城の概要
戸代城は、福岡県赤村の山稜上に築かれた中世山城で、二の丸・本丸の周辺に横堀や土塁がまとまって残ります。規模はコンパクトですが、防御線が連続して見えるため、観察しやすい一城です。
出典・参照元:赤村公式資料、現地案内板の要約。
地形・地質のポイント

虎口付近に、目を引く岩が残っています。意図的に残したのか、たまたま地形の一部として残ったのかは断定できませんが、入口の“印象”を強めています。

周辺は地質境界や地形の変化が読み取りやすく、城域の尾根筋と合わせて眺めると、立地選定の感覚が掴みやすいエリアです。
アクセス・駐車場
駐車場:登城口付近に整備あり
登城口:案内板あり
公共交通:公共交通のみでのアクセスは難易度が上がるため、現地状況に応じてご判断ください。
周辺観光・温泉(地域共鳴)
源じいの森温泉(赤村)
登城後に身体をゆるめたいときに立ち寄りやすい温泉です。単純温泉はクセが少なく、長く浸かりやすいのも魅力。
※泉質や適応症の記載は一般的な説明であり、個々の施設の効能や医療効果を保証するものではありません。
内田三連梁と電車



レンガ橋は、見た目の美しさだけでなく、細部の作りにも時代の気配があります。山城の“緊張”のあとに、里の景観で静かにほどける流れが作れます。

まとめ
戸代城は、短時間で登れる中級クラスの山城でありながら、横堀・土塁の“線”が追いやすく、観察の密度が高い一城です。登り→尾根での開放→遺構帯の集中、という切り替えが起きやすいのも魅力。
下山後は源じいの森温泉や内田三連梁まで含めると、赤村の“里山時間”が一日にまとまり、静かな整い方が完成します。
免責
本記事は個人的な体験・調査に基づくものであり、歴史・地質・効果を断定するものではありません。訪問時は必ず最新の現地情報・交通情報・規制状況をご確認ください。



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