山城ACTレベル:初級 ★☆☆ 山城Wレベル:W3 ★★★


今回の現地レポートパートは、2011年5月当時のものです。
ご注意下さい。
この山城の魅力|3つのポイント
① 石垣の無垢な量感に包まれると、思考が静まり、ふと“時間が緩む”ような感覚が訪れる。
② 幅広の段郭と大規模な野面積み石垣という遺構要素が圧巻、山城としての“非日常感”が強い
③ 尾根から断崖へと続く花崗岩の丘陵地形、雲海に浮かぶ景観が「場が変わる感覚」を演出
現地レポート|2011年当時の見どころ
竹田城山門(復元)

石川県金沢市から車を走らせ、竹田城に着いたのは朝3時でした。念願の竹田城であったため、脳内ドパミンやアドレナリンが出まくりで、途中休憩なしでやってきました。入口から立派な感じです。車は、それでも3台停まっていました。
ちょっと、一時間ほど仮眠。すると、少し夜が明けてきました!

ワクワクすっぞー


なんとなくキリ?が出ている感じ

ヘッドライドを付けて登っております。ちなみに、もう一人、同じタイミングで登っている方が居ました。

すると、はっと目の前に石垣が見えました。
南千畳 まさに千畳敷


なんだこれは!この直線美は!!


天守台と頼りない木製はしご

野面でも石を選べば、算木積みに出来ることを証明しています。

ここなんかは、わざと狭くしてるんだろうなあ。技巧的です。

この手作りのシンプルなハシゴが良いです。これで良いんですよ。

ということで、三角点に到達!ここが天守!
天守台からの眺望


高い!

見下ろすと、石垣の折れもバッチリ確認。ルートを塞ぐために後から作っていますね。
天守台からの有名構図(THE竹田城)

有名な構図!
あまりにも非日本的過ぎて、時間を忘れて無心にシャッターを切りました。

テンションがやばくなったので、ちょっと降りました。
朝日も昇って来ました


朝日もだいぶ上がってきました。しかし、まだまだガスっていますが。
天守台下 付近から左右を撮影する


個人的には、三の丸・北千畳方面の構図が好きですね
花屋敷の花が満開!?


?
この両脇の石積みはなんだろう?登り石積みでもないし。なぜ、ここだけこのような囲む形なんだろうか。かなり大きな空間だし、酒宴などして、酔って落ちないようにとか?珍しいと思います。
花屋敷から天守台方面を

これぞ「日本のマチュピチュ」です。

写真では分かりづらいですが、キリがかなりのスピードで動いています。
が、しかし、
オカシイな~。キリの割に、なんか全体が曇っている。空も曇っている。(後ほど、その理由が分かるのでした)
天空のベンチ

個人的に一番のお気に入りポイント

驚きました。(現在は使用できません。)
朝の6時なんですが。。。まさかのデート中!??この幻想的な雰囲気。分かります。最高です。周りがブラインドなので、何時間でも話せる気がします。

こんな景色を眺めると、ほんと日常を忘れます。これを考えた人は、すごい!
北千畳から天守台方面を撮影

この辺りの構図も素敵ですね。基本的に、直線美が美しい
大手門 の折れ

もしここが、切り込みハギや打ち込みハギだったら、
「日本のマチュピチュ」
とは言われなかったかもしれません。野面積みだからこそ、良かった。逆に手が入り過ぎると、
山頂の遺跡という雰囲気が壊れてしまう。完成度が高すぎて。
大手門から南千畳方面


高いところにありますね。これは、岐阜の苗木城を思い出します。
南千畳に戻ってきました

ずいぶん陽も上がってきました。

この構図もなかなか。ほんと、日本のマチュピチュです。城なのか遺跡なのか分からなくなりますね。

思いっきり角に立ってみました。正直、こわっっ。
アクセス・駐車場
登山口・駐車場:
- 一般車両は「山城の郷」駐車場まで乗り入れ可能。城跡直下までの車両通行は禁止されています。
- 駐車場例:山城の郷駐車場(約100台)・城下町駐車場(約150台)など複数。
この城の概要
竹田城跡は、兵庫県朝来市和田山町竹田の古城山(別名:虎臥山)山頂に位置する山城跡です。国指定史跡に指定されており、石垣遺構がほぼ原形で残る山城としても希少な存在です。遺構としては段郭式・連郭式の曲輪群と野面積みの石垣が大きな特徴です。
山城ACTレベルと山城Wレベル
山城ACTレベル:初級 ★☆☆
山城Wレベル:W3 ★★★
山城ACTレベルの設定理由
標高は約353m、中腹まで車やバスで上がれるため歩行区間は短めです。舗装路が中心で技術的な難所はなく、初級レベルとして安心して登れます。全体として「ゆるやかな山歩き」で無理のない行程と判断しました。
山城Wレベルの設定理由
石垣帯が広く、山上での景観の切り替わりが大きいため没入度が高い山城です。到達点の眺望が強く、滞在中の静けさが長く続きやすい構造です。歩行負荷は軽めでも、心の余白が広がる深い体験となりW3としました。
主なルート
山城の郷〜西登山道(約2.2km・徒歩40分)
山城の郷〜中腹バス停利用(約0.9km・徒歩15〜20分)
累積標高差は中腹利用で軽減され、所要は登り40分+見学60分が目安です。
地形の特徴
山上に広い石垣帯が展開し、稜線上に曲輪が段状に連なる構造。
注意点
山上は風を受けやすく気温差が大きいので、季節により防寒が必要です。
一言補足
初めての山城ハイクとしても選びやすい負荷と距離感です。
地形・地質のポイント

岩質は主に花崗岩から構成されており、尾根・段丘・谷といった地形を巧みに利用して築かれています。
地質の必然性としては、「尾根と断崖が交わる地形を利用して防御性を高めている」ことが挙げられます。(補足:花崗岩は地下深部でゆっくり冷えて固まった岩体であり、風化によりザラつく面を持つ)

竹田城は、ピンクの花崗岩層の端にあります。丸山川という川がこの花崗岩層を深く削っており、竹田城は、353mとのこと。似たような立地としては、岐阜の苗木城が近いのかもしれません。
あちらも花崗岩層を川がぶち抜いてますので。
周辺観光・温泉(地域共鳴)
温泉:天然温泉かけ流し 和田山乃湯 — 城跡訪問後のクールダウンに最適な日帰り温泉施設。
グルメ:城下町エリアにある但馬牛レストラン — 落ち着いた雰囲気で中高年ハイカーにも安心。地域ブランド「但馬牛」のランチにおすすめ。
名所:立雲峡(朝来市) — 竹田城跡を遠望できる展望スポット。雲海シーズンでは“天空の城”を俯瞰する体験が可能。
まとめ
初心者・中高年ハイカーに向く理由として、バス利用や舗装歩道主体のルート構成により、無理なく「山城 + 眺望 +遺構巡り」を体験できる点が挙げられます。
ウェルネスの観点では、尾根歩きと石垣の量感に包まれることで、日常から少し離れた“心の余白”が生まれます。そして、最も印象深い景観は、野面積み石垣が連なる山頂テラスの構図でした。
主な出典
- 朝来市公式サイト「竹田城跡」
- 産総研 地質調査総合センター「20万分の1日本シームレス地質図V2」
- 現地案内板・登山案内図(2011年5月当時)
免責

今回の現地レポートパートは、2011年5月当時のものです。
ご注意下さい。
本記事は個人的な体験・調査に基づくものであり、歴史や効果を断定するものではありません。訪問時は最新情報をご確認ください。






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