山城ACTレベル:初級 ★☆☆
山城Wレベル:W2 ★★☆

山城ウェルネス
山城ACTレベル:初級 ★☆☆
山城Wレベル:W2 ★★☆
城内の高低差は小さく、本丸・二ノ丸・巴城郭を巡ってもコンパクトにまとまります。遊歩道として歩ける範囲が多く、急登や長距離移動は基本的にありません。断崖縁や線路付近は注意点になりますが、歩行負荷そのものは軽めのため、ACTレベルは初級(★☆☆)と判断しました。
断崖上の段丘という立地が、平坦な散策だけでは終わらない緊張感をつくります。巴城郭から本丸へ移るたび、風や音の入り方が変わり、場面が切り替わる感覚がはっきり出ます。短時間でも印象が残りやすい構造なので、W2(★★☆)としました。
主なルート
駐車場 → 本丸 → 二ノ丸 → 巴城郭 → 空堀や土塁を一周(全体でおおよそ30〜40分)
累積標高差と所要時間
累積標高差:未計測 / 所要時間:全体を歩いて約30〜40分が目安です。
アクセス・駐車場
自家用車
国道151号から案内に従えば、長篠城址すぐ横に無料駐車場あり。普通車対応で見学拠点として便利です。
現地レポート|ルートと見どころ


巴城郭にて、超ピンチ!
完全に理解していなかった点が一つありました。空堀の撮影に夢中になっていて、視界に入っていたのに、意識から落ちていたものがあったのです。それは、

線路の存在

線路があること自体は「認識」していました。しかし、城内に線路があっても、それは

廃線になっているのだろう
と、勝手に思い込んでしまったのです。
土地勘もなく、注意の感度が落ちたまま、カメラ片手に踏切付近へ入った瞬間、電車が来ました。

「蛇に見込まれた蛙」とは正にこのこと。反射で動く前に頭で理解しようとしてしまい、一瞬、身体が止まりました。そこに警笛が鳴り、我に返って退避できたのですが、


間一髪!!!
本当に危なかったです。ここは現役の線路です。電車が走ります。踏切・線路周辺は、立ち入る場所も動線も限られます。見学中でも「撮影に夢中になるほど危険が増える」典型例でした。

この写真にも線路が写っています。いま思い出しても汗が出ます。

空堀はとても綺麗です。

本丸へはアクセス近し


本丸曲輪は見晴らしの良い原っぱで、ぱっと見は穏やかです。端は断崖なので、歩く位置と足元だけは意識しておくと安心です。
「さかさ桑」というのがありました

「長篠の戦いで敗れた武田勝頼が休んだ場所で杖をついたら、桑の芽が出て枝が下に伸びていった」という伝説があるそうです。由来は現地の説明も合わせて読むと分かりやすいです。
「真」に天然で出来た堅城だった
長篠城がある場所は交通の要衝であり、豊川と宇連川が合流する地点に張り出した断崖に守られています。「天然の要害」という言葉だけでも十分ですが、さらに地下の条件として、中央構造線が近いことも意識すると見え方が変わります。近くの「中央構造線長篠露頭」では、領家変成帯側の岩石と外帯側の岩石が接する様子を観察でき、

「真」に天然で出来た堅城
橋からの遠望

この城の概要
長篠城は、愛知県新城市に位置する戦国期の山城で、豊川と宇連川の合流点に張り出した段丘上の断崖に築かれ、天然の要害として知られています。
天正3年(1575)の長篠の戦いでは、城主・奥平貞昌が武田勝頼の大軍を籠城で耐え抜き、設楽原の決戦を誘導した重要な拠点となりました。
現在は国指定史跡・続日本100名城に選定されており、復元された巴城郭や深い空堀・土塁が良好に残り、川と断崖の景観を楽しみながら歩けるコンパクトな城跡公園として整備されています。
地形・地質のポイント
立地を確認


等高線図で確認すると、長篠城の位置は、豊川と宇連川が合流する地点に張り出した段丘端です。断崖に守られ、交通の要衝でもあるため、立地だけでも城としての強さが伝わってきます。

「難攻不落」「天然の要害」
という言葉が似合う場所です。
ただ、この城は立地だけで終わりません。もう一段、見方が増えます。
注目するべきは、その地下
この周辺が「中央構造線」に近いという点は、見逃せません。

長篠城近くの「長篠露頭」では、中央構造線に関わる岩盤の境界を観察できます。断層帯の説明としても分かりやすく、現地で見る価値が高い場所です。
中央構造線は、九州から四国北部、紀伊半島、伊勢湾付近を経て、本州中央部へ続く大きな構造線として知られています。長野県諏訪湖付近では、巨大な地溝帯として知られる「フォッサマグナ」と関わる地点に近づくとされます。(「フォッサマグナ」については、下記を参考)
周辺に活断層が多いことも含め、地形・地質のスケールで見ても、条件が重なった場所です。


さらにこの場所は、図の上部(ピンク系)と下部(青系)の「境」に近い位置にあります。
ピンクの部分は領家(りょうけ)変成帯で、高温低圧型の広域変成岩や、花崗岩などの貫入岩で構成されるとされます。地質の「境」に立つ城、という見方もできます。
長篠城は「二つの川の合流点」と「大断層帯の近傍」という、地形と地質の要素が重なった場所にあります。
この山城の魅力|3つのポイント
① 体験価値(ウェルネス)
断崖の縁に沿って歩く区間があり、視界の開け方と足元の緊張が、ゆるやかに入れ替わっていく感覚があります。
② 遺構の固有性
深い空堀や土塁がコンパクトにまとまり、巴城郭から本丸周辺まで歩くだけで、城の守りの線が読み取りやすい構成です。長篠の戦いに関わる城として、現地の地形と遺構の距離感が近いのも魅力です。
③ 景観・地形の固有性
豊川と宇連川の合流点に張り出した段丘上にあり、眼下に河川と鉄橋、周囲に小盆地の景観が広がります。「川」と「断崖」を同時に意識できる立地が、この城の分かりやすい個性です。
周辺観光・温泉(地域共鳴)
鳶ヶ巣山砦跡にも
現地は駐車場が無かったので歩いて行きました。道はあぜ道で、距離としては散策にちょうど良い印象です。
現地の案内看板



大案内看板の横に、小さな案内看板が出ています。
段郭や土塁あり


あくまで砦なので規模は大きくありませんが、関係史跡として一度見ておく価値はあります。
温泉|湯谷温泉
宇連川沿いの静かな温泉地。歩いたあとの区切りとして立ち寄りやすく、川沿いの空気の中で余韻を残せます。
グルメ|道の駅 もっくる新城
名物・五平餅は、史跡巡りの締めに立ち寄りたい一品。地域の味に触れられる気軽な休憩スポットです。
免責
本記事は、現地での観察メモをもとに整理し、筆者なりの解釈を加えた記録です。史実の正確性を保証するものではありません。また、整備状況・所要時間・交通手段・施設情報等は変更される可能性がありますので、訪問の際は必ず最新情報をご確認ください。







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