山城ACTレベル:初級 ★☆☆
山城Wレベル:W2 ★★☆

山城ウェルネス
山城ACTレベル:初級 ★☆☆
標高139mの末森山に築かれた山城で、登城口から本丸までの比高は80〜100m前後と大きくありません。往復約1.5kmの行程で、整備された登城道をたどれば、ぬかるみやすい時期を除いて歩きやすいルートです。
山城Wレベル:W2 ★★☆
登城道から小丸大手門のキルゾーン、行き止まり竪堀、本丸からの日本海眺望まで、短い行程の中に「緊張」と「開放」が繰り返し現れます。
通路と思っていた場所が実は竪堀だったと気づく瞬間が多く、構造を読み解く楽しさが続きます。
歩き終えたあとに「選択を誤ると不利になる」感覚が静かに残る山城として、没入度はW2としました。
主なルート
- 登城者用駐車スペース → 登城道 → 小丸大手門 → 若宮丸 → 三ノ丸 → 二ノ丸 → 本丸(往復約60〜90分)
累積標高差と所要時間
累積標高差:約80〜100m前後 / 所要時間:登り約30分(曲輪・竪堀などの見学込みで60〜90分)
地形の特徴
標高約139mの尾根上に、本丸・二ノ丸・三ノ丸・若宮丸などの曲輪を段状に連ね、切岸と竪堀で区切った構成です。通路の一部がキルゾーンとして働くレイアウトで、「攻め上がる側の視点」を体感しやすい山城です。
アクセス・駐車場
宝達志水町側から末森城跡へ向かうと案内板が整備されており、登城者用の駐車スペースが設けられています。駐車場から城域入口までは徒歩数分です。
自家用車の場合は、のと里山海道から宝達志水町方面へ進み、「末森城跡」の案内に従うルートが一般的です。終盤は道幅が狭くなるため慎重な運転が求められます。
現地レポート|ルートと見どころ
この城は、ただの山城ではないです。
「選択を誤ると一気に不利になる」という戦国の現実を、体感として分かりやすく教えてくれる場所です。

漫画『花の慶次 -雲のかなたに-』に出てくる能登の末森城の戦い。
前田慶次は、奥村助右衛門という親友の援軍として登場する。その作中、ここ末森城は、望楼型天守を備えた山城として描かれていました。

本当かなあ~と、以前から思っていたので訪れてみました。




雪解けで道はぬかるんでおりますが、登山靴であれば問題ありません。順調に登ることができます。

小丸大手門に差し掛かると

キルゾーンに立ってますよ

案内看板などもないため、普通に登ると意識することはありませんが。実は、ここはキルゾーンです。


若宮丸と三ノ丸から攻撃される想定になっています。

若宮丸は広い空間です。やはりここは防御拠点だったのでしょうね。
城内最大の防御システム
若宮丸から左に折れ、何も考えずに道順を進んでいると。



え!行き止まり

そこは、キルゾーンです。
上段から見ると、この通路と思っていた道は竪堀だったのです。そして、先は行き止まり。

この竪堀通路は、三ノ丸と二ノ丸の間の曲輪にドンツキ。途端に三ノ丸、三ノ丸と二ノ丸の間の曲輪、櫓からの攻撃にさらされる想定の、堅い防御システムです。

横から見てみると、分かりやすくもう片方の「青いライン」は、無事に登る事ができます。
進む選択肢を誤れば、一気に不利になります。


なので、ここの切岸は高いです。軽い空堀を備えるようにも見えます。でもこの三ノ丸と、二ノ丸の間の曲輪はなんという名称か不明です。

この曲輪の存在価値が高いですね
二ノ丸~本丸



本丸からは、スカッと日本海側を見渡せます。本丸区画もかなりの広さ。漫画『花の慶次 -雲のかなたに-』に出てくる望楼を備えた天守閣はあったのどうか。

現地案内板によれば、本丸主門が金沢城 鶴の丸 南門として町内のいくつかの寺院の建材としても
多くが活用されたと書かれています。それなりに大きな建物があった可能性はありそうです。
この城の概要
末森城は、能登南部の要衝に築かれた連郭式山城で、戦国期には一向一揆や周辺勢力との抗争に対応するための拠点でした。
とくに「末森城の戦い」では前田家勢が佐々成政方の大軍を撃退し、加賀前田家による能登支配を固める契機となったことで知られています。
本丸・二ノ丸・三ノ丸・若宮丸などの曲輪を尾根上に連ね、切岸・竪堀・土塁を組み合わせた防御構造が展開。現在は史跡として整備され、戦国山城の緊張感をコンパクトに体感できる場所となっています。
地形・地質のポイント
末森城は標高約139mの末森山の尾根上に築かれ、谷を挟んで曲輪群を段状に配置した地形構成が特徴です。
周辺には堆積岩が分布するとされ、斜面の扱いが難しい地形条件の中で、切岸と竪堀によって攻め上がりにくい防御線を組み上げたように見えます。
この山城の魅力|3つのポイント
体験価値(ウェルネス)
静かな里山に包まれながら、緊張と緩和が交互に現れる構造を歩くことで、注意の向きと解放が自然に切り替わる感覚が残ります。
遺構の固有性
小丸大手門に形成されたキルゾーンや行き止まり竪堀など、攻守の視点を想像しやすい防御構造が、短い導線の中に凝縮されています。
景観・地形の固有性
能登の丘陵地に連なる尾根上に展開する曲輪群と、日本海へと視界が開ける立地が、山城らしい「見下ろす緊張感」を生みます。
周辺観光・温泉(地域共鳴)
温泉は千里浜エリアなど周辺に日帰り入浴の選択肢があり、登城後に日本海側の空気へ切り替えられるのが魅力です。
歴史資源では加賀藩十村役・喜多家住宅があり、末森城の緊張感と対比することで、地域の歴史の流れが立体的に感じられます。
食事は日本海の幸を味わえる地元の定食屋や食堂が合います。刺身や焼き魚など、素朴で満足度の高い一食になりやすいです。
免責
本記事は、現地での観察メモをもとに整理し、筆者なりの解釈を加えた記録です。史実の正確性を保証するものではありません。また、整備状況・所要時間・交通手段・施設情報等は変更される可能性がありますので、訪問の際は必ず最新情報をご確認ください。





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